「五つのパターンのうち、正常なのは①だけです。靴のかかとの外側が減っていると、O脚のせいだと気にする人が多い」
つまり、靴の下の部分()の、やや外側だけが減っているならば、体のバランスが良いことです。
④の靴のかかとの外側が減っていると、O脚のせいだと気にする人が多い
②の靴の中心が擦り減るパターンは、アキレス腱(けん)が硬く、縮んでいることが考えられます。縮んだアキレス腱に引っ張られて、体が後ろに傾き、重心が中心からかかとに偏ってしまいます。
③の靴の内側が擦り減るのは、かかとが内側に傾いた「過回内(かかいない)」の状態になっている可能性があり、さまざまな足のトラブルの原因になります。
さらに、「真っすぐ立ったときの足を後ろから見たとき、内側に倒れている状態を「回内」、外側に倒れている状態を「回外(かいがい)」といいます。
回内が過剰になる(過回内)と、足のアーチがつぶされて、扁平(へんぺい)足になります。すると、たわみではなく、歪みとなり、外反母趾(ぼし)や強剛母趾、タコやウオノメ、巻き爪などのトラブルを起こしやすくなってしまうのです。」
[2]によると、「かかとの外側が減っている」なら、「健康的で正しい歩き方ができています。
正しい歩き方とは理想的な体重移動が行われていることを指していて、
1.かかとから着地
2.足の外側へ体重移動
3.足の前方と足の指に体重移動
4.親指で蹴りだす
という歩き方になります。この歩き方は、歩行時に足にかかる衝撃を足のアーチで和らげるような仕組みになっています。足の外側に向けて体重移動が行われるため、かかとの外側が削れるようになります。」
[3]はさらに「靴の底の減り方は主に6パターン」という分け方をしています。
1. かかとのやや外側と、つま先のやや内側が減っている(OK!)
2. つま先だけが減っている
3. 靴底の中心だけが減っている
4. かかとやつま先の内側だけが減っている
5. かかとやつま先の外側だけが減っている
6. 左右で違う場所が減っている
この分類では、やはり1番目は一番理想的な減り方とされています。「左右のかかとのやや外側が均等に減っていれば、歩き方に大きな問題はないといえます。かかとの外側に加え、左右のつま先のやや内側もバランス良く減っていれば「かかとから着地し、重心が前に移動して、親指の付け根で地面を蹴る」という正しい歩き方ができている証拠です。」
2の「つま先だけが減っている」は、「靴底のかかとが減らず、つま先だけがすり減っている場合、歩くときの重心が前に偏っている可能性があります。これは、日常的にハイヒールを履く女性に多い減り方です。」さらに、「ハイヒールは、地面に着く面積が狭いため、体のバランスが不安定になりがちです。バランスをとるためにひざが曲がり、負担がかかってひざの痛みが出てしまうこともあります。ひざが曲がったまま、無理に姿勢を良く見せようとすると腰が反り、背中の筋肉が硬くなって、腰痛を引き起こす場合も。すでに痛みがある場合は、ハイヒールを履く時間を短くしてみましょう。」
3の「靴底の中心だけが減っている」は、「かかとやつま先が減らず、土踏まずの上あたり、靴底の中心だけがすり減るのも、ハイヒールを履いている女性に多い減り方です。縮んで硬くなったアキレス腱に引っ張られて、重心が後ろ寄りになっています。体重を支えるため背中から上が前かがみになり、猫背になっている場合も少なくありません。
アキレス腱を伸ばし、重心をまっすぐに保つよう意識するだけでも、姿勢が改善されます。」
4.の「かかとやつま先の内側だけが減っている」は、「内股やX脚など、歩くときの重心が脚の内側にかかっている場合が多いでしょう。足裏のアーチがなくなって平らになる、「偏平足」の可能性もあります。
5.の「かかとやつま先の外側だけが減っている」は、「靴底を見たとき、かかとやつま先の外側だけがすり減っている場合、ガニ股やO脚など、脚の外側に重心がかかる歩き方をしている可能性が高いといえます。足首が外側に傾き、ひざが外側を向いてしまうと、足首やひざに負担がかかります。
このような歩き方を続けると、脚の外側の筋肉が硬くなり、下半身が太って見えたり、股関節を傷めたりするリスクもあります。歩くときに、股関節を少し内側に倒すことをイメージしてみてください。」
6の「左右で違う場所が減っている」は、「左右の靴底を比べたとき、それぞれ違う場所がすり減っている人は、左右の脚の長さが違ったり、重心のかかり方に偏りができたりしているかもしれません。微妙な左右差は誰にでもあるものですが、大きく偏った状態が長く続くと、負担がかかっているほうのひざや股関節に痛みが出てしまうことも。
脚の長さが違う場合は専門家に相談し、インソールなどを入れて調整するとバランスがとりやすくなる可能性があります。荷物を持ったり脚を組んだりといった日常の動作が、左右どちらか一方に偏っていないかをチェックすることも有効です。」
重心が偏った状態が長く続くと、足の親指の付け根が変形してしまう「外反母趾」や、タコやウオノメ、巻き爪などを引き起こす可能性があります。さらに、バランスを崩して転倒しやすくなったり、太ももの付け根が太く見えてしまったりというデメリットも。足全体をしっかりと地面に着けて歩くよう、心掛けるといいでしょう。」
参考リンク
~5パターンのうち4つはNGです~
[2] 靴底で健康診断
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