アメリカは血液輸出と売血の大国・唯一の先進国

bOiNGbOiNGの「The blood of poor Americans is now a leading export, bigger than corn or soy」（2019年12月9日）によると、

America is one of the only developed countries in the world that pays people to donate blood, much of it sold abroad (70% of the world's plasma is of US origin), and as commercial blood donations have soared, blood now accounts for 2% of the country's exports -- more than corn or soya.

さらに、

One study found that the typical blood-seller derives a third of their income from selling blood. Princeton's Kathryn Edin called the commercial blood industry "the lifeblood of the $2 a day poor."

要約すると、

• アメリカは先進国の中で唯一売血が行われる国である
• 世界の血漿（けっしょう）の輸出の70％はアメリカからである
• アメリカの血液の輸出は全体の2％をしめてあり、トウモロコシや大豆よりも多い
• 典型的な売血者の収入は三分の一が売血によるものであり、Kathryn Edin氏は、「一日2ドル」族とも呼んでいる

2015年に、「Living on one dollar」というドキュメンタリ映画がありました。4人の大学生が一日1ドル以下でグアテマラ（Guatemala）の郊外で数ヶ月の生活を記録したものです。飢餓と寄生虫との戦う苦しい日々を体験した末、その貧困の解決策を見出せないと言う結論に至りました。

2013年の統計では、グアテマラの1人あたりのGDPは7,290ドルで、日本の45,565ドル（2019年）、アメリカの59,495ドル（2017年）より遥かに少ないです。因みに、中国（中華人民共和国）の1人あたりのGDPは13,224ドル（2014年）とされています。

統計データと裏腹に、世界の富が集まっているはずのアメリカでも、一日2ドルで生活しなければいけない人口はあります。日本のホームレスの人々と同じように、自分の意思でそのような生活を選択した人もいれば、様々な外部要因によって、そのような生活に余儀なくされた人もいるでしょう。