Thursday, October 1, 2015

Polynomial based Strange Attractors 多項式によるストレンジ・アトラクター

 N次の多項式を以下の通り表現できます。ここで、「X^i」は「Xのi乗」を表します。

  X_n = Sum(a_ij * (X_n-1)^i * (Y_n-1)^i)   (i+i<=N、i=0,...,N; j=0,...,N)
  Y_n = Sum(b_ij * (X_n-1)^i * (Y_n-1)^i)   (i+i<=N、i=0,...,N; j=0,...,N)

 以下は、係数のa_ijとb_ijを+/-2.5の範囲内ランダムに発せさせて、上記の式でX_nとY_nが発散しないものを探し出したものの例です。

 また、出力を軸対象にコピーし、かつ複数のストレンジ・アトラクターを違う色でオーバーレイしました。

 気のせいかもしれませんが、Nが高ければ武井ほど、出来上がったカオス画像はより繊細で優雅になっていく感じです。
N=2
N=3
N=4
N=5
N=6
N=7
 冒頭の式は以下の通り3次元にも拡張できます。
  X_n = Sum(a_ij * (X_n-1)^i * (Y_n-1)^i)* (Z_n-1)^i)   (i+i<=N、i=0,...,N; j=0,...,N)
  Y_n = Sum(b_ij * (X_n-1)^i * (Y_n-1)^i)* (Z_n-1)^i)   (i+i<=N、i=0,...,N; j=0,...,N)
  Z_n = Sum(c_ij * (X_n-1)^i * (Y_n-1)^i)* (Z_n-1)^i)   (i+i<=N、i=0,...,N; j=0,...,N)
 それで、同じように発散しない係数a_ij、b_ij、c_ijを探せば、似たようなストレンジ・アトラクターを見つけられます。
 以下は二つの例を挙げます。XとYだけを描画したものです。形はますます神秘的になっていく気がします。
N=2の例(5個のストレンジ・アトラクターをオーバーレイ)
N=3の例(5個のストレンジ・アトラクターをオーバーレイ)


後記
 Wikipediaによると、アトラクター(英: attractor)の定義は以下の通りだそうです。
アトラクター(英: attractor)は、ある力学系がそこに向かって時間発展をする集合のことである。 その力学系において、アトラクターに十分近い点から運動するとき、そのアトラクターに十分近いままであり続ける。アトラクターの形状は点や曲線、多様体、さらにフラクタル構造を持った複雑な集合であるストレンジアトラクターなどをとりうる。 カオスな力学系に対してアトラクターを描写することは、現在においてもカオス理論における一つの研究課題である。 アトラクターに含まれる軌道は、そのアトラクターの内部にとどまり続けること以外に制限はなく、周期的であったり、カオス的であったりする。
フラクタルの構造を持っているものはストレンジ・アトラクター(strange attractors)と呼ばれるそうです。

参考リンク
STRANGE ATTRACTORS魚拓キャッシュ

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