Tuesday, August 18, 2015

Vibrio vulnificus & Streptococcal infection 人食いバクテリ

Wikipediaによると、いわゆる「人食いバクテリア」と呼ばれるものによる感染症のうち、真正細菌のビブリオ属に属する病原体に由来するものはビブリオ・バルニフィカスで、レンサ球菌属に属する化膿レンサ球菌(A群レンサ球菌)に由来するものは溶連菌感染症だそうです。

ビブリオ・バルニフィカス(Vibrio vulnificus  : V.v、"ヴルニフィクス"とも)はグラム陰性小桿菌の腸炎ビブリオに類似した性質を持つコンマ状ビブリオ。Farmar らによって1979年に同定され1980年にラテン語で「傷を負わせる」の意の vulnificus からVibrio vulnificus(ラテン語としてはウィブリオー・ウルニフィクス「傷を負わせる・振動する菌」の意) と命名された。日本では一般に「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌の一つ。… … 血液に入って全身感染した場合は、感染者の50~70%が死亡する。

溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう、英: Streptococcal infection)は、広義にはグラム陽性球菌のうちレンサ球菌属(英: 羅: Streptococcus, 複数形は-cocci)によって惹き起こされる感染症すべてを指す。
しかしながら、レンサ球菌属のうち特に感染症を起こす頻度が高く、一般によく知られているのは化膿レンサ球菌(英: 羅: Streptococcus pyogenes)であるため、通常単に「溶連菌」といえば化膿レンサ球菌の事を指し、「溶連菌感染症」といえば化膿レンサ球菌による感染症のことを指す。
化膿レンサ球菌には他に「A群レンサ球菌」(英: 羅: Group A streptococcus, GAS)という別名もある。

どうやら、後者の溶連菌感染症についての死亡率は言及されていないようです。

そうすると、下の記事にある「致死率はおよそ30%」はどこから来たものでしょうか。

NID国立感染研究所の「劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは」には、確かに「日本における最初の典型的な症例は1992年に報告されており、毎年100-200人の患者が確認されている。そして、こ のうち約30%が死亡しており、きわめて致死率の高い感染症である」と書かれているようです。

因みに同NIDの定義は、「劇症型溶血性レンサ球菌感染症は突発的に発症し、急速に多臓器不全に進行するβ溶血を示すレンサ球菌による敗血症性ショック病態である」となっています。

感染源については、Wikipediaのビブリオ・バルニフィカスは以下のように述べています。
生息環境は腸炎ビブリオと似ており、沿岸近くの海水や海泥、そこに生息する魚介類に広く分布する。淡水中では増殖しないが、腸炎ビブリオが適さない低塩分(1.0~2.0 ‰)の海域でも広く生息する。従って塩分濃度の低い、河口域や河川水が流入し外海との海水の入れ替えが行われにくい奥深い湾や干拓地の調整池等の塩分濃度の低い汽水域に多く分布する。海水温が20℃を上回る日が継続すると急激に菌数は増加する。
宮城県保健環境センターの調査によれば[、 V.v は普通に汽水域の海水中に生息している。海水温が20℃を超える時期には生鮮貝類特にアサリ50%程度が汚染されているが、低温で保存すると1日で菌数は急激に減少する。通常アサリは加熱して食用とするため問題はない。また、低温(15℃以下)での流通がされていれば汚染は問題にならないとしている。
海水温が20℃を超える時期には、特にアサリは50%程度が汚染されているそうです!スーパーで売られているものはどういう環境で採られたものか分からないので、兎に角よく加熱してから食べるようにしましょう!また処理するときには特に注意した方はよさそうですね。

牡蠣や甲殻類などの魚介類を生で摂取したり、傷口を海水に浸したりすると感染することがあるといわれます。

しかし、「特に重い病気を患っていない人や、傷を負っていない場合は、吐き気や腹痛に見舞われるだけで、重傷になることはほとんどないらしい」(IROIRO)。

「人食いバクテリア」今年の患者数279人、過去最多に
TBS系(JNN) 8月18日(火)12時52分配信

 「人食いバクテリア」とも呼ばれ急激に手足が壊死し、死に至ることがある「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の今年の患者数が279人となり、過去最多となったことがわかりました。

 「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は主に「A群溶血性レンサ球菌」の感染によって引き起こされ手足の筋肉が急激に壊死し、多臓器不全などになることがあります。致死率はおよそ30%にのぼり、「人食いバクテリア」とも呼ばれます。

 国立感染症研究所によりますと、今年は今月9日までで患者の数がすでに279人にのぼっていて、調査を始めた1999年以降で、最多となっています。都道府県別では、東京が44人、大阪が28人などとなっています。(18日11:05)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150818-00000020-jnn-soci

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