Wednesday, January 9, 2019

The Essence of Fake News フェークニュースの真髄

((2021/7/26追加)フェーくニュースやフェークファクトを極めたのは元アメリカ大統領のトランプ氏だろう。彼を超える人はかつて無ければ、これからもなかろう。彼ほど豪快に且つ図々しくフェークファクトを乱発し、気に入らなければフェークニュースと呼ぶ人はいない。)

現代の政治は、「言ったもの勝ち」というチンピラ作戦は大流行です。

その「言った」内容は、「フェーク」と思われるものは大いにあります。それを最大限に利用した人の一人はアメリカ大統領のトランプです。なんと、メディア全体を「フェークニュース」とまで言い切ったです。その張本人からいろいろ「フェーク」に近い発言が多いと思われているにもかかわらず、アメリカのメディア全体をフェークニュースの元とまで断言してしまっていました。

フェークなのは、誰一人だけではありません。何か起こると、すぐさまいろいろな憶測が生まれて、それを真実であるかのように報道されてしまいます。

2017年8月25日の産経ニュースから、「キューバ駐在の米外交官、16人が聴覚障害に “音響兵器”で脳損傷か」というニュースがありました。同記事によると、「米国務省のナウアート報道官は24日の記者会見で、キューバの首都ハバナにある米大使館の米国人職員の少なくとも16人に重度の聴覚障害の症状が出たと公表した。」さらに、「米メディアは、米政府が昨年末頃から発生した「高度な音響兵器」による攻撃が原因とみていると伝えてきた。」さらに、「キューバ政府は攻撃を否定。ロシアなど第三国が実行したとの見方もあるが、米政府は5月にワシントン駐在のキューバ外交官2人を国外追放処分にした。キューバのカナダ大使館でも少なくとも1人の外交官が聴覚障害の症状を訴えた。」

その後、関係報道はほぼ完全に無くなり、残るのは、キューバ政府は「高度な音響兵器」を持ち、アメリカ人に攻撃を仕掛けた印象だけです。

時間がたつのは早いもので、上記のニュースから2019年1月9日まで、約1年4ヶ月近く立ちました。世間の人々の印象も大分薄れました。それで、突然関連ニュースがありました。キューバの米外交官襲った謎の音、正体はコオロギ? 録音解析で新説によると、
「 キューバのハバナにある米大使館に駐在する職員らは2016年末以降、耳の痛みなど高周波音が原因とみられる症状を相次いで訴えた。これを受けて米政府は大使館職員の半数を帰国させたほか、米国に駐在するキューバ外交官らを国外追放する報復措置も取った。
 しかし、米カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のアレクサンダー・スタッブス(Alexander Stubbs)氏と英リンカーン大学(University of Lincoln)のフェルナンド・モンテアレグレ・サパタ(Fernando Montealegre-Zapata)教授(感覚生物学)が問題の音とされる録音を解析したところ、カリブ海地域に生息する種のコオロギが羽をすり合わせて出す求愛の羽音と「継続時間、パルス繰り返し率、パワースペクトル、パルス安定性、パルス当たり振動数」が一致した。この種はコオロギの中でも羽をふるわせる速度が最も速いとされる。」
さらに、
「両氏は今回と似た事例として、1981年にインドシナ半島に降った「黄色い雨」を挙げている。当時、米国はソ連が致死性の化学兵器を使ったと非難したが、後にこの雨はミツバチのふんだったことが分かった。」
そういう意味では、当初の報道で言っていたアメリカ政府の発言は本当にあったかどうかは一般の人には伝わっていません。あったとしたら、どんな根拠を持ってキューバ政府にそういう疑惑があると判断したかも分かりません。過去の事実を見ると、ただ単に安直な推測・妄想にすぎないと言っても仕方が無いでしょう。

推測・妄想なのに、安易に真実であるかのように世間に大々的に宣伝するのは、ただ無知・幼稚であるか、別の目的を持って意図的に発信しているかは疑問になります。「米政府は5月にワシントン駐在のキューバ外交官2人を国外追放処分にした。」というのは事実であれば、それは本当の目的だという疑惑は生まれます。

世の中は言ったもん勝ちだと思っている人の特徴4個」という文章には、その特徴を以下に挙げています。

  1. 自己主張が強く発言することにためらいがない
  2. 損得勘定で生きている
  3. 自己評価は高いが人からの評価は低い
  4. 遠慮して黙っている人を見下している

まさに、フェーク的な発言をする根底では無いでしょうか。

過去を探れば、似たようなケースはいくらでもあるでしょう。アメリカの大統領選に関わるものは一番分かりやすい例です。

残念ながら、メディアの利便性により、フェークニュースは非常に便利なツールとして、ますます広く利用される時代になりました。

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